切開リフトや糸リフトで起こる可能性のある失敗を紹介
公開日:2022/03/19 更新日:2023/02/06
顔を切開する切開リフトや糸を挿入する糸リフトでは、それぞれに起こる可能性のある失敗やリスクがあります。施術をすることを検討している場合には、必ずこのリスクを理解しておく必要があります。
そのため、この記事では、切開リフトや糸リフトで起こる可能性のある失敗を紹介していきます。
目次
フェイスリフトには糸リフトと切開リフトがある
まず、フェイスには糸を使用して顔の皮膚を引き上げる糸リフトと、顔を切開して皮膚を引き上げる切開リフトがあります。糸リフトと切開リフトのどちらも、顔のシワやたるみに対しておこなわれることが主流ですが、どちらにもリスクやデメリットがあります。
そのため、以下では糸リフトと切開リフトで起こる可能性のある失敗を紹介していきます。
糸リフトで起こる可能性のある失敗
糸リフトでは、顔に注射針に入れた糸を入れることでリフトアップをおこなう施術です。顔に残る傷も糸を入れた注射針の部分のみになるため、傷跡も小さく、腫れなどの症状も少なくなりますが、糸の素材によって起こる可能性のある失敗もあります。
糸リフトでの施術の場合には、何か問題が起こっても糸が体内に溶けるまで待てば、症状が改善されます。しかし、糸の素材によっては溶けるまでに1年以上の期間がかかるため、施術の前のカウセリング時に必ず、どれくらいの期間で溶けるのかなどを相談しておきましょう。
以下では、糸リフトによって起こる可能性のある失敗を5つ紹介していきます。
ひきつれ
顔に入れる糸を引っ張る強さが強すぎると、顔にひきつれが起こる可能性があります。糸の引っ張る強さのほかにも、糸を入れる深さや場所が適切でない場合にもひきつれが起こる可能性があります。
さらに、選んだ糸の素材が患者様の体に合わなかったりした場合にも、ひきつれが起こる可能性があります。
肌に凹凸ができる
顔に糸を插入する際に、顔の肌と插入した糸の間に歪みができたことで、肌のバランスが崩れてしまうと、肌に凸凹ができる可能性があります。例えば、肌の表皮と平行に插入したはずの糸がズレてしまい、糸の一部分だけが真皮層に入ってしまうと歪みができて、肌が膨らんでしまったり、くぼんだりしてしまいます。
さらに、シルエットリフトなどの糸の突起が大きい糸である場合に、肌の歪みが生じてしまうと、肌の膨みやくぼみがより目立つようになってしまいます。また、金属アレルギーを持っている方が金を素材にした糸を使用すると、アレルギー反応によって肌が凸凹になることもあります。
頭髪が抜ける
顔に糸を插入する際に、毛根を傷つけてしまったり、切り取ってしまうと頭髪が抜けてしまう原因になります。ほかにも、糸を固定した部分に血行障害などが起こると、施術からしばらくしてから頭髪が抜けてしまいます。
糸が透けて見える
糸が透けて見えることは、施術者である医者の技量不足によることが原因ですが、主にミントリフト・アプトスなどの太い糸を使用していると糸が透けて見えたり、糸の突起部分が触るだけで分かるようになってしまうことがあります。
そのため、施術をおこなう際には、事前にカウンセリングをおこなって皮膚の薄い患者様には、細い糸を使用したり、挿入する箇所をさらに深い場所にしたりなどの方法を取ります。
思っていた効果と差がある
事前のカウンセリングが適切におこなわれずに、施術してしまった場合に、患者様の思っていた効果と実際の結果に差異が生じてしまうことがあります。施術をおこなう医者は、必ず施術前に患者様にリスクや得られる効果について詳細に説明する責任があります。しかし、全てのクリニックの医者が適切に説明してくれるとは限りません。
医者も施術数が増えないと収入を上げることができないために、より多くの施術をおこなうためにリスクの説明を疎かにする場合があります。そのため、患者様も自分の受ける予定の施術について、効果や考えられるリスクの説明をしっかりと事前に聞く必要があります。カウンセリングの際に、違和感があれば施術を断ることもできるため、事前のカウンセリングはしっかりと受けると良いでしょう。
切開リフトで起こる可能性のある失敗
糸リフトと異なり、切開リフトでは、耳の周辺やこめかみの辺りを切開して、顔の皮膚を引き上げて余分になった皮膚を除く施術になります。
当然、切開しているため、糸リフトよりも傷跡や切開する際のリスクも大きくなります。しかし、施術者の技量で切開した傷跡を目立たなくすることもできるため、施術者選びが重要になります。
目立つ傷が残る
切開リフトでは、顔の皮膚を切開するため、必ず傷跡ができてしまいます。そのため、傷跡ができるから失敗とは言えません。失敗と言えるのは、顔に目立つ傷跡が残ってしまうことです。
必ず傷跡が残ってしまうことを理解して、事前に施術した患者の例を見せてもらったりするなどして、自分が納得できる場合のみ施術を受けるようにしてください。また、元々ケロイド体質である方の場合には、傷跡が目立つ形で残りやすいため、事前のカウンセリング時に説明して、施術をおこなうかどうかも含めながら医者と相談してください。
耳の変形
切開リフトでは、基本的に耳の周辺を切開することが多いですが、切開した部分の縫合を適切におこなえないと耳が変形してしまうことがあります。
また、耳珠と呼ばれる耳の穴の前にある出っ張った部分を引っ張ってしまい、耳の穴が施術前よりも目立つようになってしまうこともあります。耳が変形する場合のほとんどは、施術者である医者自身の経験不足による部分が大きいため、なるべく経験のある医者を選ぶと失敗することも少なくなります。
血腫ができる
切開リフトでは、顔の皮膚を大きく動かすことになり、皮膚の下に血腫と呼ばれる血の塊ができることがあります。血腫のほとんどは、自然と吸収されますが、悪化してしまった場合や改善されない場合には、糸を抜き血腫を出したり、注射で血を抜く必要があります。
唾液ろうができる
切開リフトをおこなう際に、耳下腺と呼ばれる唾液を作る器官を傷付けてしまうと、その傷口から唾液が漏れてしまうことがあります。傷口を処置するだけで症状は改善できますが、改善されるまでに長い時間がかかってしまう場合もあるため、事前にリスクを知っておく必要があります。
失敗のリスクを抑えるには
糸リフト、切開リフトのどちらの施術方法によっても、それぞれにリスクが必ずあります。傷跡が気になる場合には、糸リフトでの施術にしたり、顔のひきつりが気になる場合には、切開リフトでの施術にしたりなど、事前のカウンセリングで施術方法を決めることをおすすめしますが、どちらのリスクも心配な場合には医療機器を用いたフェイスリフトの方法を受けることもおすすめします。
近年では、ウルセラと呼ばれる切らないフェイスリフトの施術が注目されています。ウルセラは超音波を顔の筋膜に照射してハイフ(HIFU)と呼ばれる治療方法で、リフトアップ効果を期待する施術方法です。切開リフトと同じようなリフトアップ効果を得られて、切開をしないためにダウンタイムも短くすることができます。
フェイスリフトのみでは老化の改善にならない
フェイスリフトをおこないたいと考える方の多くは、顔のたるみやシワが気になるという方が多いと思いますが、顔のたるみやシワや老化によるコラーゲン繊維の低下や、顔の筋肉の低下による場合がほとんどです。
そのため、フェイスリフトをおこなって顔のたるみやシワを改善できたとしても、根本的な解決になりません。顔のたるみやシワを改善するためには日頃からフェイスマッサージをおこなったりするなど、事前に予防することが重要になります。
よくある質問
よくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
切開リフトで起こる可能性のある失敗はありますか?
顔を切開する切開リフトでは、下記の4つのような起こる可能性のある失敗があります。
・目立つ傷が残る
・耳の変形
・血腫ができる
・唾液ろうができる
しかし、施術者の技量で切開した傷跡を目立たなくすることもできるため、施術者選びが重要になります。
当院は「切るフェイスリフト」専門クリニックとして、治療実績も多くあります。少しでも気になる方はお気軽にご相談ください。
糸リフトで起こる可能性のある失敗はありますか?
糸リフトによって起こる可能性のある失敗は5つあります。
・ひきつれ
・肌に凹凸ができる
・頭髪が抜ける
・糸が透けて見える
・思っていた効果と差がある
当院では、カウンセリングから施術まで、院長が1人1人対応しております。お気軽にご予約・ご相談(完全予約制)ください。
まとめ
ここまで、フェイスリフトで起こる可能性のある失敗などを紹介してきましたが、失敗のほとんどの原因が施術前にリスクをきちんと理解できていない場合にあります。施術前のカウンセリングで患者と医者のすり合わせがおこなえていないと、想像していた効果と結果が違うと感じたり、聞いていたリスクとは違う失敗をされたと感じてしまいます。
顔を切開する切開リフトでも、糸リフトでも必ずデメリットやリスクは存在しています。そのため、事前にカウンセリングをしっかりと受けて理解しておく必要があります。
※上記の記事の内容につきましては、個人差もあり、実際の施術内容と異なる場合もございます。 詳細につきましては、カウンセリングの際に確認していただければと思います。

監修者:柳田 徹
- ・東京生まれ。
- ・幼少期をエジプト・カイロで過ごす。
- ・千葉県立東葛飾高校を卒業後、鳥取大学医学部へ。
大学では競技スキー部キャプテンを務める。1998年卒業。 - ・国立病院東京医療センターで外科系研修を修了。
麻酔科、救命などを学ぶ。 - ・東京医科大学形成外科に入局。
美容外科の根幹となる形成外科を基礎から学ぶ。 - ・美容外科専門クリニックにて多くの経験を重ねる。
- ・仙台と札幌で院長職を務める。
- ・Johns Hopkins Medicine International提携クリニックでエイジングケア手術担当医として勤務。
- ・2011年 恵比寿美容外科院長就任。
- ・美容、形成外科経験20年。
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