ちりめんじわの原因と改善方法
公開日:2019/04/16 更新日:2024/06/07目次
ちりめんじわとは?
皆さんは「ちりめんじわ」というものを聞いたことがあるでしょうか?
ちりめんじわというのは、肌の浅い層にできる細かいしわです。特に目元や口元にできやすく、その見た目が表面に波状の凹凸がある絹織物に似ていることからそう呼ばれるようになりました。
ちりめんじわができる原因
原因について解説する前に、まずは私たちの肌の構造や役割について説明します。
私たちの肌というのは、上から表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっています。この中で、ちりめんじわと深く関係しているのは肌の一番表面に位置する表皮です。
その表皮をさらに細かく見ていくと、角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4層になっています。
最表面に位置する角質層には外部からの異物の侵入を防ぐバリア機能と肌内部の水分を外に逃がさないようにする保湿機能があります。この角質層の機能が低下すると、肌の乾燥につながります。
ちりめんじわが出来てしまう原因はまさに乾燥です。
肌の表面には皮溝という細い溝とその溝に囲まれた皮丘というものがあります。これは肌のキメに大きく関わってきます。肌が乾燥すると皮丘がしぼんで形が崩れ、皮溝の幅が太くなるのですが、それがちりめんじわとなって現れるのです。
浅いしわ(表皮性のしわ)
浅いしわは、肌の一番表面に位置する表皮にできるしわのことで、目や口周りにできることが多いです。この浅いしわの大きな原因は乾燥です。
先ほど表皮は4層になっていると説明しましたが、その中の角質層は水分を保持する機能を担っています。角質層には、角質細胞間を埋める脂質や天然因子などが含まれており、これらが水分保持に一役買っています。
しかし、紫外線によるダメージや加齢によって水分保持機能が低下すると、肌のキメが乱れてしわが目立ちやすくなってしまうのです。
深いしわ(真皮性のしわ)
深いしわはハリや弾力が低下し、真皮まで陥没してしまうことでできるしわです。額や目尻などにできることが多い傾向にあります。
ハリや弾力に関係するコラーゲンやエラスチンは、年齢を重ねたり、紫外線を繰り返し浴びたりすることで減少していきます。表面的なものではないため、深いしわは一度出来てしまうとセルフケアが難しくなります。
また、表皮でとどまっていた浅いしわもケアせずに放置していると、深いしわへと変わることがあります。
浅いしわは肌の乾燥が大きな原因と説明しましたが、乾燥した状態が続くとバリア機能が低下し、紫外線などの外部刺激を受けやすくなります。その結果、ハリや弾力が失われ、深いしわになってしまうのです。
肌を乾燥させる要因
肌を乾燥させてしまう要因はさまざまです。さらに複数の要因が作用しあっている場合も多いです。
・紫外線
紫外線を浴びると体内でビタミンDが生成されると言われており、適度に紫外線を浴びる日光浴は健康に良いとされています。しかし、過剰に浴びることは肌トラブルを引き起こします。
紫外線は先ほど紹介した角質層の保湿機能やバリア機能を低下させ、肌を乾燥させます。
・加齢
年齢を重ねると、皮脂の分泌量が減少してきます。皮脂は角質層の上にあり、肌内部の水分を逃がさないようにする働きがあるのですが、その皮脂が少なくなるので水分が外に逃げやすくなります。
・摩擦
女性は毎日のようにメイクをしますから、当然毎日クレンジングも行いますよね。しかし、そのクレンジングで肌をゴシゴシこすってしまうと、その刺激によって肌のバリア機能を低下させてしまいます。摩擦は乾燥を進めるだけでなく、敏感肌にもなってしまいます。
ちりめんじわの改善方法
・保湿をしっかり行う
乾燥対策としてはやはりしっかりとした保湿が重要になります。
ちりめんじわへのケアとして保湿成分が配合された化粧品がおすすめです。
代表的な保湿成分と言えば、セラミドです。他にもスフィンゴ脂質やヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなどがあります。
ちりめんじわには「ローションパック」もおすすめです。コットンにたっぷりと化粧水を含ませ、目元や口元などちりめんじわができやすい部分にのせます。
コットンが乾くほど長くのせていると逆効果になりますので、放置しすぎないようにしてください。
パック後にクリームなどでしっかり肌にふたをして水分の蒸発を防ぎましょう。
また、室内の湿度に気を配ることも忘れてはいけません。秋・冬に関しては加湿器を積極的に使う方も多いと思いますが、実は冷房を使う夏も室内は乾燥しがちです。そのため、夏も湿度の下げすぎに注意が必要です。
・紫外線対策を徹底する
紫外線にはUV-A とUV-Bの2種類があります
UV-Bは、ピークである夏に比べると、秋・冬(10月~2月頃)は5分の1程度まで地上に降り注ぐ量が減ります。しかし、UV-AはUV-Bほど季節的な変化はなく、冬もピーク時の半分ほどの量が降り注いでいます。
さらに、1日の中で最も紫外線が強いのは午前10時~午後2時頃と言われていますが、UV-Aに関しては日差しが比較的弱い朝や夕方も安定的に降り注いでいます。
そのため、外出時は常に紫外線対策を徹底するように意識しましょう。
・摩擦を軽減する
肌を乾燥させる要因のところにもあったように、肌にとって摩擦は大きなダメージとなります。そのため、意識的に軽減することが重要です。
毎日の洗顔、クレンジングの際にゴシゴシと顔をこすらないようにすることはもちろんですが、かゆみを感じたときも強くかいたりこすったりしないように注意しましょう。
よくある質問
よくある質問をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ちりめんじわとは何ですか?
ちりめんじわというのは、肌の浅い層にできる細かいしわです。
肌の表面には皮溝という細い溝とその溝に囲まれた皮丘というものがあります。これは肌のキメに大きく関わってきます。
肌が乾燥すると皮丘がしぼんで形が崩れ、皮溝の幅が太くなるのですが、それがちりめんじわとなって現れるのです。
当院では、カウンセリングから施術まで、院長が1人1人対応しております。肌のお悩みをもつ方はお気軽にご予約・ご相談(完全予約制)ください。
ちりめんじわを改善する方法はありますか?
主な改善方法は3つあります。
・保湿をしっかりする
・紫外線対策を徹底する
・摩擦を軽減する
ちりめんじわは比較的肌の浅い層にできるしわなので、気づいたときに早めにケアしてあげることで改善が望めます。 クリニックでの施術に興味がある方はお気軽にご相談ください。
まとめ
ちりめんじわは乾燥が原因で肌の表面にできる細かいしわです。
肌を乾燥させてしまう原因には気候だけでなく、紫外線や加齢、摩擦などさまざまなものがあります。ちりめんじわは比較的肌の浅い層にできるしわなので、気づいたときに早めにケアしてあげることで改善が望めます。逆にケアせずに放置するといつの間にか深いしわへと変わってしまうおそれがありますので注意が必要です。
監修者:柳田 徹
- ・東京生まれ。
- ・幼少期をエジプト・カイロで過ごす。
- ・千葉県立東葛飾高校を卒業後、鳥取大学医学部へ。
大学では競技スキー部キャプテンを務める。1998年卒業。 - ・国立病院東京医療センターで外科系研修を修了。
麻酔科、救命などを学ぶ。 - ・東京医科大学形成外科に入局。
美容外科の根幹となる形成外科を基礎から学ぶ。 - ・美容外科専門クリニックにて多くの経験を重ねる。
- ・仙台と札幌で院長職を務める。
- ・Johns Hopkins Medicine International提携クリニックでエイジングケア手術担当医として勤務。
- ・2011年 恵比寿美容外科院長就任。
- ・美容、形成外科経験20年。
ご予約・ご相談(完全予約制)はこちらから
〒150-0021
東京都渋谷区恵比寿西1-32-14
DearEbisu ビル 8F