糸リフトをするなら「溶ける糸」と「溶けない糸」どっちがいい?注意点も紹介
公開日:2024/03/31 更新日:2026/02/19
糸リフトで使う糸には「溶ける糸」と「溶けない糸」の2種類があります。どちらを選ぶかで、持続期間・安全性・再施術のしやすさが変わってきます。
溶ける糸と溶けない糸の違い、それぞれのメリット・デメリット、どちらを選ぶべきかの判断基準を解説します。
目次
糸リフトとは
糸リフトは、医療用の特殊な糸を皮下に挿入して、たるんだ皮膚を引き上げる施術です。メスを使わないため傷跡が残りにくく、ダウンタイムも短く済みます。
使用する糸は「溶ける糸」と「溶けない糸」に大別され、それぞれ向いている人が異なります。
溶ける糸と溶けない糸の違い
溶ける糸と溶けない糸の違いを一覧で比較します。
| 項目 | 溶ける糸 | 溶けない糸 |
| 体内での変化 | 6ヶ月〜2年で吸収 | 体内に残る |
| 持続期間 | 1〜2年程度 | 2〜3年程度 |
| 安全性 | 高い(異物が残らない) | 異物が残るためリスクあり |
| 感染リスク | 低い | やや高い |
| 再施術 | しやすい | やや複雑 |
| コラーゲン生成 | 促進される | 限定的 |
| 価格帯 | 比較的リーズナブル | やや高め |
| 主流度 | 現在の主流 | 減少傾向 |
安全性・感染リスクの面では溶ける糸が優位です。一方、持続期間の長さでは溶けない糸に分があります。
溶ける糸の特徴
現在、多くのクリニックで採用されているのが溶ける糸です。糸リフトの効果を安全に得たい方に選ばれています。
メリット
- 体内で分解・吸収されるため、長期的に異物が残らない
- 糸が溶けるため感染症のリスクを低く抑えられる
- 糸が溶ける過程でコラーゲンの生成が促され、肌のハリ向上にもつながる
- 糸が溶けた後に新たな施術を受けやすい
- 時間とともに自然になじむ仕上がりになる
デメリット
- 効果の持続は1〜2年程度。時間が経つと徐々に薄れてくる
- 効果を維持するには、定期的なメンテナンス施術が必要になる
主な種類
| 種類 | 素材 | 吸収期間 | 持続期間 |
| PDO | ポリジオキサノン | 6〜8ヶ月 | 6ヶ月〜1年 |
| PCL | ポリカプロラクトン | 1〜2年 | 1〜2年 |
| PLA/PLLA | ポリ乳酸 | 1〜1.5年 | 1〜1.5年 |
持続期間
溶ける糸の効果は、糸の種類にもよりますが1〜2年程度です。糸が溶けた後もコラーゲン繊維が残るため、たるみ予防の効果はしばらく続きます。
溶けない糸の特徴
溶けない糸は体内に残り続けるタイプです。以前は広く使われていましたが、現在は採用するクリニックが減っています。
メリット
- 持続期間が2〜3年と長く、効果を長く保てる
- 溶ける糸と比べて施術回数を減らせる
デメリット
- 体内に異物が残り続けるため、長期的に感染リスクがある
- トラブルが起きた場合、糸を取り出す手術が必要になることもある
- 前回の糸が残った状態での再施術は複雑になりやすい
- 年数が経つと糸が硬くなり、違和感が出る場合がある
主な種類
- ポリプロピレン(PP)は、医療用縫合糸としても使われる素材
- ポリエステルは耐久性の高さが特徴
- シリコンは柔軟性がある素材で、仕上がりがやわらかい
持続期間
溶けない糸の効果は2〜3年程度とされています。ただし、糸自体は体内に残り続けるものの、コグの耐久性は徐々に落ちるため、リフトアップ効果が永久に続くわけではありません。
結局どっちがおすすめか
現在は「溶ける糸」一択です。理由は明確で、溶けない糸と比較して安全面のリスクが圧倒的に低いからです。
- 体内に異物が残らないため、長期的なリスクが低い
- 感染症のリスクが溶けない糸より低い
- 糸が溶ける過程でコラーゲンが生成され、肌質も改善する
- 定期的なメンテナンスで効果を維持しやすい
- 近年は溶ける糸の品質が向上し、持続期間も延びている
実際、溶けない糸を積極的に推奨するクリニックはほとんどなくなっています。糸リフトの費用面でも溶ける糸のほうがリーズナブルです。
溶ける糸が向いている人
- 初めて糸リフトを受ける方
- 安全性を重視する方
- 定期的なメンテナンスに抵抗がない方
- 将来的に他の施術も検討している方
溶けない糸が向いている場合
- 施術回数をできるだけ減らしたい方
- 医師が溶けない糸を推奨する特別な理由がある場合
溶けない糸を選ぶなら、感染リスクや修正の難しさを十分に理解した上で判断してください。
糸の素材別の特徴
溶ける糸にも複数の素材があり、それぞれ性質が違います。
PDO(ポリジオキサノン)
最も広く使われている素材です。手術用の縫合糸としても採用されており、安全性の実績があります。吸収期間は6〜8ヶ月、効果の持続は6ヶ月〜1年程度。価格も比較的抑えめなので、初めて糸リフトを受ける方やコストを重視する方に向いています。
PCL(ポリカプロラクトン)
PDOより長持ちする素材です。柔軟性が高く、仕上がりが自然になりやすいのが特徴。吸収期間は1〜2年、効果もほぼ同程度持続します。PDOより価格は上がりますが、効果を長持ちさせたい方にはこちらが向いています。
PLA/PLLA(ポリ乳酸)
コラーゲン生成を強く促す素材です。リフトアップだけでなく肌質改善も期待できます。吸収期間は1〜1.5年、持続期間も同程度。価格は中程度で、たるみの改善と肌のハリの両方を求める方に適しています。
糸リフトの効果を長持ちさせる方法
どちらの糸を選んでも、施術後の過ごし方で効果の持続期間は変わります。
- 術後1ヶ月は顔を強くマッサージしない
- うつ伏せで寝ない
- 激しい運動やサウナを避ける(術後1週間)
- 硬い食べ物を控える(術後1〜2週間)
- 口を大きく開けない(術後1〜2週間)
- 定期的なメンテナンス施術を検討する
術後1〜2週間は糸が定着する大切な時期です。患部への刺激を避けることで、糸リフトのメリットを最大限に活かせます。
リスク・副作用
糸リフトで起こりうるリスク・副作用は以下のとおりです。
- 腫れ・むくみが数日〜1週間程度出る
- 内出血が1〜2週間程度続くことがある
- 痛みや違和感は数日〜1週間でおさまるのが一般的
- 引きつれ感は通常1〜2週間で軽減する
- まれに感染症が起こる可能性がある(溶けない糸のほうがリスクは高い)
- 完全な左右対称にならない場合がある
症状が長く続いたり、強い痛みが出た場合は、早めにクリニックへ相談してください。
よくある質問
Q. 溶ける糸は痛いですか?
施術は局所麻酔下で行うため、施術中の痛みはほとんどありません。術後数日間は軽い痛みや違和感が出ますが、処方薬で対応できるレベルです。溶ける糸と溶けない糸で痛みの差はほぼありません。
Q. 溶けない糸のリスクは何ですか?
主なリスクは、長期的な感染症、糸の硬化による違和感、修正が必要になったときの手術の難しさです。溶けない糸が入っている状態ではハイフやレーザーなど他の美容施術を受けられない場合もあります。こうした理由から、現在は溶ける糸が主流になっています。
Q. どっちが長持ちしますか?
持続期間だけ見れば溶けない糸のほうが2〜3年と長めです。ただし安全性を考えると、溶ける糸を選んで定期的にメンテナンスするほうが得策です。PCL糸やテスリフトなど長持ちするタイプなら1〜2年程度の効果が見込めます。
Q. 糸が切れることはありますか?
溶ける糸は体内で分解されるため、「切れる」というよりは「溶ける」が正確な表現です。分解されても仕上がりに大きな影響はなく、形成されたコラーゲン繊維はそのまま残ります。
Q. 何回も受けられますか?
溶ける糸であれば繰り返し受けられます。糸が溶けた後に新たに施術を行えば、効果を継続的に維持できます。回数を重ねるごとにコラーゲン繊維が蓄積され、たるみにくい肌になっていく点もメリットです。
まとめ
糸リフトの糸選びで迷っているなら、溶ける糸を選んでおけば間違いありません。体内に異物が残らず、感染リスクが低く、コラーゲン生成効果もある。持続期間は1〜2年ですが、定期メンテナンスで効果は維持できます。
当院では、たるみの状態やご希望に合わせて最適な糸の種類をご提案しています。溶ける糸と溶けない糸の違いについてもっと詳しく知りたい方は、お気軽にカウンセリングにお越しください。
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※上記の記事の内容につきましては、個人差もあり実際の施術内容と異なる場合もございます。
詳細につきましては、カウンセリングの際に確認していただければと思います。
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参考文献
監修者:柳田 徹
- ・東京生まれ。
- ・幼少期をエジプト・カイロで過ごす。
- ・千葉県立東葛飾高校を卒業後、鳥取大学医学部へ。
大学では競技スキー部キャプテンを務める。1998年卒業。 - ・国立病院東京医療センターで外科系研修を修了。
麻酔科、救命などを学ぶ。 - ・東京医科大学形成外科に入局。
美容外科の根幹となる形成外科を基礎から学ぶ。 - ・美容外科専門クリニックにて多くの経験を重ねる。
- ・仙台と札幌で院長職を務める。
- ・Johns Hopkins Medicine International提携クリニックでエイジングケア手術担当医として勤務。
- ・2011年 恵比寿美容外科院長就任。
- ・美容、形成外科経験20年。
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